終末期外来

終末期外来について

愛する動物が重い病気を患ったり、高齢による衰弱が見えたりした時、ご家族は深い悲しみと葛藤の中にいらっしゃることと思います。 終末期医療とは、病気を治すことだけが目的ではありません。その子らしく、穏やかな時間を守ることを最優先に考える医療です。当院の終末期外来では、飼主様とが動物が最期の時まで幸せに過ごせるよう、獣医学的見地と心のケアの両面からサポートいたします。

終末期とは

獣医療における終末期とは、病気の完治が望めず余命が限られている状態や老衰により身体機能が著しく低下した状態を指します。しかし、これは何もすることがないという意味ではありません。 治療のゴールを完治から生活の質の維持・向上へと切り替える時期です。痛みや苦しみを取り除き、大好きなお家で、大好きなご家族と少しでも笑顔で過ごせるようにすること。それが終末期における私たちの使命です。

これからの治療・ケアの選択肢

終末期には、大きく分けて3つの治療方針があります。ご家族の考え方や動物の性格、病状に合わせて納得できる選択を探していきましょう。

1.積極的治療(延命治療)

病気と闘い1日でも長く生きることを目指す治療です。

内容抗がん剤治療、外科手術、高度医療機器による処置など
メリット寿命が延びる可能性がある。病気の進行を抑えられる可能性がある。
考慮点入院が必要になったり、副作用で体力を消耗したりするリスクがあります。辛い治療を続けてでも、少しでも長く一緒にいたい場合に選択されます。

2.対症療法

病気の根治ではなく、今起きている辛い症状を抑える治療です。積極的治療と緩和ケアの中間に位置することもあります。

内容吐き気止め、下痢止め、点滴、利尿剤の投与
メリット身体の不調を一時的に改善し、普段通りの生活に近づけます。
考慮点病気そのものを直すわけでないため、進行に伴い薬の種類や量が増えることがあります。

3.看取りの治療

積極的な検査や延命措置を行わず、自然な最期を迎えるためのケアです。

内容無理な食事や点滴を控え、抱っこやマッサージ、声掛けなど家族とのふれあいを重視します。
メリット病院への通院ストレスや治療の苦痛から解放され、自宅で静かに過ごせます。
考慮点病状の変化をご自宅で受け止める覚悟が必要になります。

当院の終末期外来の特徴

緩和ケアと看取りは混同されがちですが、当院の終末期外来では、この両方を包括してサポートしています。

緩和ケア

痛みや苦しさを医学的に取り除くことを指します。がんに伴う痛み、呼吸困難、吐き気などは、動物にとって大きなストレスです。鎮痛剤や酸素吸入などを用い、身体的な苦痛を徹底的に和やら下ます。緩和ケアを行うことで、食欲が戻ったり、表情が穏やかになったりすることは珍しくありません。最期までその子らしく生きるための医療的アプローチです。

看取りのサポート

死を自然なものとして受け入れ、最期の瞬間まで伴奏することです。いつか来るお別れの時に向けて、ご自宅での環境づくりや急変時の対応方法、飼主様の心のケアを行います。